アフターレポート from FMちゃお vol.4

2023年7月28日・29日

能の世界に飛び込んでみよう!

 

 

7月28日(金)・7月29日(土)の2日間、八尾市文化会館プリズムホール3階展示室で能を体験するワークショップ

「能の世界に飛び込んでみよう!」が開催されました。

実は八尾は能と縁が深い地域です。

小学生から高校生までを中心に八尾と能の関係を教わりながら実際に能を体験・鑑賞し、

子どもだけでなく大人の方にも能に触れるきっかけとして貰うことで「まちの魅力の再発見」にも繋がる、プリズムホール恒例の夏休み企画です。

初日は八尾の鬼伝説≪綱≫をテーマに「謡と大鼓の体験」「復元能≪綱≫の上映会」の2つのワークショップが行われました。

私が参加した2日目は名曲≪土蜘蛛≫をテーマに、能の舞・能面・楽器など能の代表的な要素をたっぷりと体験。

最後には目の前でプロによる≪土蜘蛛≫の実演も観ることができるスペシャルフルコースです!

 

29日(土)を取材!八尾と能のお話、舞体験からスタートです

まず観世流シテ方の山中雅志先生から能の歴史、八尾にまつわる能のお話を聞き、山中先生の指導でお子さん達が能の舞を体験!

今回挑戦してもらったのは≪土蜘蛛≫のクライマックス、土蜘蛛の精が独武者に斬りつけられる動きです。ご挨拶の仕方から始まって基本の立ち方や動き、座り方など山中さんの謡に合わせて約30分間、汗をかきながら熱心にお稽古に励みました。

練習の後は5人ずつのグループに分かれて発表! 保護者の皆様方や多くの観客に見守られながら、堂々と舞台で舞を披露しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いては能面体験!

今回は小面や童子、鬼、天狗など8種類の面を持ってきていただき、まずは一つひとつどういう面なのか説明を受け、体験に参加した子ども達が好きな面をかけていきます。

面はかける前と外した後に面に向かって一礼するのが作法。非常に歴史のある道具で、能に携わる皆さんが敬意を持って使われているのが分かります。

実際に面をかけたまま舞台上を歩く体験もさせてもらいました。面は顔の角度で繊細に感情を表します。面をかけると視界がかなり見えにくくなるのですが、それで足下を気にしてうつむきながら歩くと悲しい表情に見えてしまいます。仕舞の動きも思い出しながら、視線をまっすぐに歩けるよう頑張りました。

能面は大人の方も少しだけ体験。滅多につけられるものでもないので皆さん興味津々ですぐに希望者がいっぱいになりました。

 

 

 

 

 

からだに響く!能楽楽器

能面体験に続いては、能のお囃子に使われる楽器の紹介。能で使うのは能管(笛)、小鼓、大鼓、太鼓の4種類です。

それぞれの楽器の素材や音の特徴を教えていただき、生で演奏も聴かせてもらえました。

打楽器に負けじと強い音でメロディを奏でる能管、やわらかい音で彩りを添える小鼓、硬い音でリズムの骨格を作る大鼓、クライマックスを盛り立てる太鼓。

それぞれの特徴のある音のセッションが能の舞台の魅力を高めます。

 

 

 

 

迫力満点の《土蜘蛛》

最後はプロによる半能≪土蜘蛛≫の披露!

「舞」「面」「お囃子」と今日体験したことが全て詰まった本格的な能の舞台を生で、それもかなりの至近距離で観ることが出来ました!

土蜘蛛の見どころと言えば、土蜘蛛の精が蜘蛛の糸を投げる場面。

これも目の前で繰り広げられるので客席にもたくさん糸が飛んできて臨場感たっぷり!

小さなお子さん達もプロの迫力ある舞台に引き付けられていました。夏休みの思い出に残る素敵な能体験になったのではないでしょうか?

 

 

 

もっと能を観てみたい!という方には…

10月には開催予定の「高安薪能」など、今後も八尾で能を体験できる企画や教室が予定されています。

また、プリズムホールのYouTubeチャンネルでは「能の世界に飛び込んでみよう!」をシリーズで配信し、能の魅力を紹介していますよ。

 

今回興味を持たれた皆さん、ぜひ八尾と縁のある能の世界に飛び込んでみてください!