平成28年度(平成29年度実施)
八尾プリズムホール演劇助成事業
Prism Partner’s Produce
採択公演発表
八尾プリズムホール演劇助成事業 Prism Partner's Produce とは…
関西演劇界を拠点とする魅力的で、優れた活動を行う個人または団体の公演活動を支援し、 地域住民への新たな舞台芸術の鑑賞機会を広げることで演劇による地域の活性化をはかることを 目的として実施します。 演劇などの舞台芸術活動を行う個人もしくは団体の作品創造と八尾市文化会館プリズムホールでの 作品上演に対して公益財団法人八尾市文化振興事業団が助成をします。 今年度も沢山の劇団からご応募いただき、厳正なる審査のうえ、平成29年度に実施する採択公演が決定しました。■採択団体(2作品)
◆ 虚空旅団 「アトリエのある背中」 ◆ コンブリ団 【コンブリ団その10『「ムイカ」再び』】■最終候補作
ミクニヤナイハラプロジェクト 「未定」 特定非営利活動法人発起塾 『シニアミュージカル発起塾プロデュース「荷車よ。北北西に進路をとれ!」』 無名劇団 『無名劇団第26回公演「ざわざわ、ぞわり」』 ユリイカ百貨店 「MOON」 八老劇団 『河内版「源氏物語」』 箱の階Renovertion 「パノラマビールの夜」 八尾プリズムホール演劇助成事業 Prism Partner’s Produce(以下PPP)第6回目となる今回も、 前回に引き続き意欲的でオリジナリティのある作品が集まった。 審査員の協議を重ね、【当事業の目的と審査の視点】(下欄参照)に合致する2団体(2作品)を採択した。■審査の講評(採択団体)
今回の採択団体となった虚空旅団は、北村想氏書き下ろしの新作を上演することに期待が高まった。目が離せなくなるような展開をみせる魅力的な氏の脚本に取り組む意欲的な企画であった。代表の高橋恵氏は近年特に評価が高まっている劇作家であるが、今回は他者の作品の演出に取り組むという新たな挑戦に注目したい。地域住民に舞台鑑賞機会を提供する本事業の趣旨から見ても、幅広い年齢層の観客を対象としている点で評価でき、採択公演に決定した。一方で、役者の選定により舞台の完成度が左右される点が課題であるとの指摘もあり、その点を考慮していただきたい。プリズム小ホールの空間を生かした演出も期待する。 またコンブリ団については、口上から始まり、ごく当たり前の日常生活が、広島に原爆が投下された日「8月6日」に変容していく内容で、現代へのメッセージ性をもつ戯曲を上演することに意義が感じられた。代表のはしぐちしん氏は、着実に実績を積んでいる劇作家・演出家・俳優であるが、OMS戯曲賞大賞を受賞した本作品を本事業で再々演することで、さらにステップアップされることを期待して採択公演に決定した。当初の企画では小ホールの舞台上を使った上演を提案されていたが、同劇団が得意とする従来の小空間での作品作りを取り入れるのではなく、プリズム小ホールの空間を活かした演出方法に変更していただくことを条件に採択した。できれば小ホール全体の空間を使い切る演出を工夫し、今までの枠を飛び越える作品作りに挑戦していただきたい。 <八尾プリズムホール演劇助成事業Prism Partner’s Produce 審査員> 立花恵子・西川信廣・畑 律江・福本年雄・大久保充代【当事業の目的と審査の視点について】
事業の目的:関西演劇界でこれから期待される団体・個人に支援し、それら団体・個人の上演によって、演劇による地域の活性化を図る。
・今後関西演劇界を牽引する力のある公演
・地域の演劇鑑賞者の拡大、育成に一役を担える団体
・プリズムホールへの事業のつながりが期待できる団体
審査の視点:1.対象公演が魅力的(①オリジナリティがある、②作品の質が高い、③新しさ・意外性がある、④工夫がなされている)で、⑤実現性(予算の妥当性)があるか。
2.団体・参加メンバーの今後の活動への期待度はどうか。
(①将来性、②今後の注目度合い、③八尾でのワークショップへの参加レベル)
審査総評のダウンロードはこちら⇒H29年度実施公演審査総評(PDF)