アフターレポート from FMちゃお vol.2
2023年6月17日・7月9日
吹奏楽クリニック
八尾市は「吹奏楽のまち八尾」として、地域の魅力の一つである吹奏楽を活性化させる取り組みが盛んに行われています。
その一つがプリズムホールが取り組む「吹奏楽クリニック」。プロの音楽家が八尾市内の中学校吹奏楽部を直接指導する機会を設け、
技術向上や音楽への愛情を育み、次世代を担う若者たちが末永く吹奏楽を楽しんでもらえるきっかけを作ります。
平成17年に大阪フィル地域拠点契約事業として始まり、コンクール会場の八尾市文化会館大ホールを練習の場として提供するなど、
学校からの希望に応えてどんどん内容も拡充して続けられています。
小阪楽器店さんの楽器のお手入れ講習(6月17日(土)取材)
6月17日(土)は曙川南中学校で「楽器のお手入れ講習」が実施されました。
この日は小阪楽器店さんから井上楓雅先生、平泉航先生が来てくださり、楽器のメンテナンスの仕方など基礎的な取り扱いを中心に教わりました。
参加したのは新入生を中心に21名の吹奏楽部員。金管・木管・パーカッションのパートに分かれて楽器ごとの特徴や長く使い続けるための注意点を指導してもらいました。
楽器を分解して普段はなかなか見る機会のない部分も見せていただくなど、それぞれの担当する楽器への造詣、そして愛着も深まったのではないでしょうか。
井上さんによる金管・打楽器の講習。「こんなところもはずせるの!?」「もとにどうやって戻すんだっけ?」と生徒たちは大にぎわいでした。
平泉先生による木管の講習と調整。「部活はどう?」と和やかにお話しながら、一人ずつ楽器を丁寧に見てくださいました。
大阪フィルハーモニー交響楽団楽団員による各校での指導(6月17日(土)取材)
プリズムホールでは吹奏楽クリニック事業の一環として、大阪フィルハーモニー交響楽団に所属する楽団員を各校に派遣し、中学生に吹奏楽の指導を受けてもらう取り組みも行っています。
曙川南中に取材に出向いた6月17日(土)には、大阪フィルハーモニー交響楽団のトランペット奏者・高見信行先生も来校され、トランペットの学生さんの指導をしてくださいました。
曙川南中で今年2回目のトランペット指導とのこと。前回の復習も兼ねて、大切な息の使い方を中心に練習します。
「しっかり練習を続ければ自分よりすごい人にも必ず追いつける!」と高見先生の激励を受け、新入生も一生懸命に取り組みました。
大阪フィルハーモニー交響楽団による大ホールでの吹奏楽クリニック(7月9日(日)取材)
プリズムホールと大阪フィルハーモニー交響楽団は「地域拠点契約」を結んでいます。
この地域拠点契約の一環として開催する【大ホールでの吹奏楽クリニック】が、吹奏楽クリニック事業の当初から開催しているものです。
令和5年度は7月8日(土)・9日(日)の2日間にて開催。
取材に出向いた9日の午前は、トランペット奏者の篠﨑孝先生が講師をつとめられました。
受講したのは成法中学校と曙川南中学校の吹奏楽部です。
まずは篠﨑先生が客席で演奏を聴き、その後指揮台に立って指導をされます。
演奏する曲の情景を読み解き、パート毎に、全体のバランスも見ながらテンポの共有の仕方やハーモニーの大切さを熱心に教えておられました。
時にはご自身でトランペットを吹いてお手本を示す場面も!
やはり、篠﨑先生も高見先生と同じく「練習すれば絶対に出来るようになる!」と力強く部員の皆さんに言葉を掛けられます。
プロの音楽家を支える練習量がその背景に感じられますね。
7月8日(土)
左:指揮をしながら指導されるトランペット高見信行先生
右:生徒たちに音を聴かせて教えてくださるクラリネット船隈慶先生
7月9日(日)
左:実際に吹いたり、似た曲の演奏を動画で聴かせたりして生徒たちに演奏のイメージをつかんでもらうトランペット篠﨑孝先生
右:客席にてホール全体の響きを聴きながら指導されるホルン藤原雄一先生
吹奏楽コンクール中地区大会の会場である大ホールで演奏できる!という経験ももちろんですが、
目の前でプロの演奏を聴き、プロの発する熱量を受け、中学生の皆さんには大きな刺激になったのではないでしょうか。
吹奏楽クリニックで学んだことを演奏に活かし、これからも吹奏楽を楽しんでいただきたいですね!